色即ぜねれいしょん
2009年 日本
青春は、モヤモヤするほど、ドキドキする。
渡辺大知/森岡龍/森田直幸/峯田和伸/臼田あさ美
1974年、京都。
仏教系男子校に通う純の悩みは、ボブ・ディランに憧れロックな生活を夢見ているにも関わらず、学校ではヤンキーたちに歯向かえず肩身が狭く、家では優しすぎる両親に可愛がれ、平凡な毎日を送っていること。
さらには小学校の頃から片思いしている相手にも告白できないでいる。
趣味はギターだが、まだ人前で歌ったためしもない。
とにかく悶々としていたある日、友人の伊部と池山から旅行に誘われる。隠岐島のユースホステルにはフリーセックス主義者が集まるというのだ。
旅行カバンとギターケースを手に、三人は隠岐島へと向かった。
想像とは違うユースホステルの外観にがっかりした3人だったが、道中で出会ったオリーブやユースホステルのヘルパー、ヒゲゴジラと自由な時間を過ごし、知らぬ間に3人の絆も深まってゆく。
隠岐島は純を少し大人にしたようだった。

夏休みも明け、学校も家も相変わらずだったが、隠岐島の時間、オリーブとの再会、「色即是空」という言葉に後押しされ、純は文化祭で自分の歌をうたう事を決意する。

すごく微笑ましい青春映画です。私が生まれるまだ少し前……良き昭和の匂いが漂ってくるようでした。
高校生の男の子らしく、エッチなことばかり考えているかと思えば片思いの女の子の前では緊張してみたり、ロックやヤンキーに憧れてみたり。
ほとんどの人が経験する人生の1ページではないでしょうか。
ずいぶん前「青春デンデケデケデケ」という映画を見たのですが、それをちょっと思い出しました。
そしてストーリーもいいのですが、俳優陣にも注目です。
純役の渡辺大知くん(黒猫チェルシー)はアップの表情がとても良くて、すごいな〜と。
伊部役の森田くん、池山役の森岡くんもいい感じに昭和の匂いがプンプン。
あたしの一番のお気に入りはヤンキーのクラスメイト、須藤を演じた古川雄弥くん。いい味出てました。
ベテラン俳優さんたちも何気に豪華なので、そういう楽しみ方もありです