誰も知らない
生きているのは、おとなだけですか?
2004年 日本
柳楽優弥/北浦愛/木村飛影/清水萌々子/YOU/韓破英恵
アパートに引っ越してきた母、けい子と長男の明は大家さんに挨拶に行き、父が出張中で母と二人暮しだと告げる。
しかし部屋に運び込んだトランクの中からは妹のゆきと弟の茂が、さらには別行動でもう一人の妹、京子がやって来る。
けい子には父親の違う子供が4人いたのだ。
自分はデパートで勤務し、子供の面倒や家事はすべて長男の明に任せている。
子供達は学校に通うこともできず、外出すら許されていないが、それでも5人仲良くそれなりに幸せに生活していた。
ところがけい子は新しい男ができるとお金だけ残し、突然家を出てしまった。
母親に置き去りにされた4人の子供たちの、誰も知らない生活が始まったのだった。
1988年、巣鴨で実際に起きた事件をモチーフにした作品です。

映画では子供たちがたくましく生きていく姿や、子供を通して大人の姿を描いていますが、実際の事件は作品とは違う、酷いものだったようです。
最初、母親は悪い母親という印象はありませんでした。
もちろん、自分勝手ではあります。育児放棄を悪いと思っていない。
その何とも表現し辛い役どころをYOUがうまく演じていました。
そして妹や弟の面倒を見て、たくましく生きている明は柳楽くんがとても自然な、子供の表情で演じています。
子役が皆自然。ドキュメンタリーを見ているようでした。
ただ“ネグレスト”がやさしく表現されすぎているかな、と感じます。