シークレット・ウィンドウ
原題:SECRET WINDOW
なぜ追われる、なぜ終われない。
2004年 アメリカ
ジョニー・デップ/ジョン・タトゥーロ
小説家モートは妻と別居し、山奥の別荘で愛犬と暮らしている。
仕事も何もかも、スランプ状態だ。
そんなある日、モートのもとへ一人の男が現れる。
男はシューターと名乗のり、原稿を手渡すとこう言った。
「あんたは俺の小説を盗んだ」これが悪夢の始まりだった――
再びシューターがモートを訪ねてくる。
彼は7年前に原稿を書いたというが、モートの作品が発表されたのは、それ以前。
そう、これは彼の妄想だ。
しかしシューターは作品が載った雑誌を見せろと迫ってきた。
雑誌は妻の家だ。与えられた時間は3日。
その夜、モートの愛犬が殺害される。
モートは友人で探偵のケンに調査を依頼し、シューターの目撃者を探す。
しかし、妻の家が放火され、ケンと目撃者も殺されてしまう。
そしてシューターが要求してきたことはただ一つ。小説の結末を変え、彼の名で出版することだけだった。

シークレット・ウィンドウ、ジョニー・デップ

これは“推理小説”ではないのでそのつもりで。
こころの闇を描いた映画です。
原作はスティーブン・キングの「秘密の窓、秘密の庭」。
映画「ミザリー」を想像してみるといいでしょう。小説家ならではの作品ですね。
自分を追い込んで、心に闇を抱えてしまう人間の姿、少なからず誰でもあるように思います。
なんとなく先が読めてしまうという欠点はありますが、犯人が何者なのか、という映画ではないと思います。
この作品は主人公の心の動き、ぽかんと開いた暗い穴、そこに注目すべきです。
だから先に書いたように“推理小説”ではないのです。先がよめたって、いいんです。