MW−ムウ−
世界を救うのは、破壊か、祈りか。
2009年 日本 / 監督 岩本仁志
玉木宏/山田孝之/石橋凌/石田ゆりこ/山本裕典
【PG12】作品

公開初日限定!玉木宏&山田孝之メッセージの内容は【ブログ】にて公開

沖之真船島で600名もの島民が一夜にして死亡、事件は闇へと葬られたが奇跡的に島を脱出した少年ふたりがいた。
16年後―― 結城は全てを恨む美しきンモンスターに、賀来は神に救いを求める神父となった。
結城の表の顔は完璧な容姿と頭脳を持つエリート銀行員だが、人知れず16年前の事件を調べ上げ復習を開始、
過去の惨劇によるトラウマに蝕まれながらも次々と関係者を手にかけていく。
賀来はそんな結城を止めたいと思いながらも求められれば手を貸してしまう自分と葛藤を繰り返す日々。

結城の狙いは【MW】だ。
警視庁の沢木はタイでの誘拐事件において身代金を用意した銀行の担当者、結城に容疑をかけ執拗に追いかけるが結城は動じる様子もなく、MWの在処を探るべく次のターゲットに狙いを定めていた。
その頃、新聞記者の牧野は誘拐事件を追うなかで沖之真船島の“島民離島”に突き当たる。
牧野は、沖之真船島の疑惑を追求する連載を執筆していた今は亡き先輩、川村の取材ノートを入手し16年前の事件の真相と【MW】の存在を知ることとなった。
事件の真相を公にするにはMWの存在を証明する必要があると考えた牧野は賀来と結城の元を訪れ、共に沖之真船島へ上陸する。
しかし島に【MW】は見当たらず、突如現れた米軍ヘリに攻撃を受け逃げ惑う。そんな中、牧野がヘリからの攻撃を受けながらも取材ノートを懸命に守っていることに気づいた結城は、ノートを牧野から奪い取り、負傷した賀来を助け出すと島を後にする。
【MW】の本当の在処はこの取材ノートの中に記されていた。米軍の東京基地だ。
賀来の制止を振り切った結城は教会の孤児たちを連れ出し、慰問を装っていよいよ米軍基地に潜入した。


MW-ムウ-,玉木宏
MW-ムウ-,山田孝之
手塚治虫原作の同名マンガを映画化。

もちろんマンガを読んだ事がある方や、映画の宣伝などで“MWとは何か”を知っている人もいるかと思いますが、知らずに見たほうが面白いかと思ったのであらすじにも書かないようにしました。
もっとも、映画ではMWの正体よりも結城の真の狙いは何か、とか、賀来は結城を止められるのか、もしくは何が悪で何が善かなど、人間の心理を突付く部分に焦点を置いているようでした。
玉木宏や山田孝之といった俳優陣の豪華さもさることながら、タイでの逃走場面やアクションシーンなど見所満載です。
冷静沈着で感情を顔に出さない結城(玉木宏)と神に祈りながらいつも怯えた感じの賀来(山田孝之)、まったく違う二人が道は真逆ながらも寄り添って生きているのを見ていると、なんか同じ人間に見えてくる。
「二人は同じ=善と悪は同じ」?って思ってしまいました。となり合わせというか、表と裏というか…。
衣装も、結城が白っぽいものなら賀来は黒っぽいもの、結城が黒っぽいものなら賀来は白っぽいもの、と対照的。
二人の演技失くしては与えられない印象だったと思うので、この二人の描かれ方、演じ方が映画を作っていると言えると思います。