ザ・ビーチ
原題:THE BEACH
地球のどこかにきっとある。
2000年 アメリカ
レオナルド・ディカプリオ/ティルダ・スゥイントン/ヴィルジニー・ルドワイヤン
リチャードは気ままに旅する22歳のバックパッカー。リチャードがバンコクに到着した夜、ゲストハウスの網戸越しに“ダフィ・ダック”と名乗る男と会話を交わした。
その男はとりとめのない話を延々と続け、秘密の孤島“ビーチ”のことを語った。
翌朝リチャードはダフィが残した手書きの島の地図を見つける。
リチャードが再びダフィに会おうと部屋を訪れると、手首を切って息絶えている彼の姿があった。
リチャードは隣室のカップル、エチエンヌとフランソワーズを説得し、ダフィの地図を頼りに“ビーチ”を探して旅立った。
ようやくなんとか“ビーチ”に辿りついた3人。武装した現地人の間をすり抜け、たどり着いたのは20人あまりの人々が暮らすコミュニティだった。
コミュニティの人々に快く迎え入れられた3人は自然と共存する夢のような生活を送り始めた。
しかし、その島には大麻畑が広がり、栽培している現地人とコミュニティの間には危うい均衡状態が保たれていた。
コミュニティではサルが女性リーダーだったが、外部の人間の立ち入りを拒み、“ビーチ”を知られることを極端に嫌っていた。
また、仲間同士の確執も広がり、暴力的なライバル意識を引き起こしていた。
リチャードは島に滞在するうち、楽園とは裏腹な人間の姿を目の当りにする。
そしてコミュニティ内の亀裂はどんどん広がり、惨事を生みだしてゆく・・・

レオナルド・ディカプリオ、ザ・ビーチ

原作はアレックス・ガーランドの処女作、同名小説の「ザ・ビーチ」('96)

最初、怪しいなーと疑うところから始まって、美しい砂浜や海にうっとりし、疑うことを忘れていたら、なんだかどんどん嫌な方向に…
暗い影が忍び寄ってきます。
楽しい気分は長続きしませんでした。
正直、怖かったです。
“楽園”とは名ばかりの、ここは地獄か?
“楽園”に憧れるのは人の世の常なんでしょうが、多分人間のいるところはどこに行っても同じだということでしょうか。
確執や争いは避けられないのでしょうか。
人間の嫉妬や欲望をむき出しにしたある種のホラーですね。
私が出した結論は「この世に楽園はない!」